事例紹介Case Study
工場
ミツワデイリー株式会社さま
岡山県浅口市金光町佐方21-2
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給湯
前川製作所製の冷温水同時取出エコキュートを導入
製造量増加への対応、さらに環境性に高いメリット
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取材先企業
ミツワデイリー株式会社
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住所
岡山県浅口市金光町佐方21-2
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今回紹介する事例
電気式ヒートポンプ
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話してくれた人
生産・工務
田中 喜代治 さま
独自技術を活かしコンビニの人気商品を製造
ミツワデイリー様は1997年に神戸市で設立。
神戸本社工場で、コンビニエンスストア向けの調理麺・軽食の製造を開始されました。2005年には岡山工場を立ち上げ、翌年からは調理麺・軽食に加えて惣菜・サラダの製造もスタート。商品開発から製造・販売まで全ての工程を担い、コンビニエンスストアの専用工場として発展を遂げてこられました。
変化し続けるニーズや世の中のトレンドを捉えて企画・試作・改良を行うことに加え、安定的かつ効率的に機械を稼働させて当日の納品数や出荷時間に合わせて製造されています。
安心・安全な商品を供給するために衛生・品質管理も徹底し、全ての原材料の生産情報や流通経路なども確認し管理されています。
製造量増加と共に、冷温水システムに課題
岡山工場で主に製造されているのは、ざるそばや冷やし中華などの麺類。麺を茹でるための温水、冷やすための冷水の両方が必要で、蒸気ボイラと空冷チラーを使用されていました。麺を茹でるには25℃の常温の水を98℃まで昇温させる必要があり、蒸気ボイラは高負荷・高燃焼で稼働し続けていました。
また、「冷水は冷水槽から循環冷却し供給していましたが、生産数の増加に伴い温度が下がりにくくなっていました」と、田中喜代治様。当面は冷水使用量を増やすことで対応するしかなく、経費削減と効率化に課題を感じておられました。
そんな中、製造量をさらに増やせないかとクライアント様から要望が入ったことで、工場移設と冷温水供給システムの見直しに動き出しました。
高効率で環境に優しいヒートポンプシステムを採用
2015年に、浅口市鴨方から現在の浅口市金光町に工場を移設。
新しい工場を建てるタイミングで、前川製作所製の空気・水両熱源エコキュートを導入されました。冷却負荷に合わせて空気熱源と水熱源を切り替えることが可能で、どんな時でも温水を供給することができます。
このシステムの導入により、貯湯槽から60℃の温水を、冷水は5℃以下で安定供給できるようになりました。
また、冷温水の需要がピークになるのは製造を行う夜間となるため、昼間は主に蓄熱運転をし、夜間は蓄熱した冷温水を供給しつつ熱源機は追いかけ運転を行うよう運⽤⾯でも改善を重ねてこられました。
その後、2017年には冷水タンクを増設。2019年には水熱源エコキュートを追加導入と、三段階に分けて供給システムの改変に取り組まれました。
電気・燃料・水道代の削減効果は、年間 700 万円
エコキュートが稼働することで電気使用量は増加しますが、それ以上にチラーの電気使用量とボイラの燃料使⽤量を削減されました。
また、旧工場では空冷チラーの能力不足により冷水が冷え切らず、冷水量を増やすことで補ってしましたが、エコキュートの導入により冷水温度の低下が可能になったため、水道代も削減されました。
「前川製作所様からは年間 500 万円のコストカットの予定と提案を受けていましたが、結果的には年間 700 万円のコストカットを実現しました。驚きでしたね」と田中喜代治様も手応えを感じておられます。
冷却する際に排出される熱を最大限温水に置換するヒートポンプ技術の、成功事例となりました。
神戸工場にも採用し、全社的にコストカット
岡山工場での高い成果を受けて、2020年には本社の神戸工場でも同様のシステムを導入されました。
ミツワデイリー様は、環境省が定めた環境マネジメントシステム「エコアクション21」の登録事業者でもあり、今回のような大掛かりな省エネの取り組みだけではなく、空調や電灯の管理など身近なところにも気を配り、環境経営を進められています。
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